新品キモノ服

江戸小紋のワンピース(鮫 さめ)創作ノート

素材・紋様
正絹・江戸小紋・鮫文様
制作年
2023年11月

江戸小紋は、江戸時代の緊縮財政の時に市民の知恵から生み出された紋様です。

贅沢禁止令により、小紋などの派手な柄は禁止されたため、遠目では無地に見える江戸小紋が作られました。

この江戸小紋、細かければ細かいほど身分の高い人を表したとか・・・

そのために職人たちは一所懸命自分たちの技を磨いたそうです。

とすれば、逆に普通の小紋の方が手がかからないのでは?

江戸小紋でさらに手数と費用がかかったりして?・・・とまあ、ここが文化の面白いところですね。

縛りがあると、そこから新たな創造が生まれ出でます。

江戸小紋には、多くの種類があり、模様によって込められた意味が違います。

江戸小紋三役と言われる代表的な柄の1つが、今回リメイクした「鮫」紋様です。

これは、硬い鮫の鱗をイメージした紋様で、厄除け、魔除けの意味があるそうです。

最近、私には魔除けグッズや魔除け情報がやたらとやってきます。

ありがたい・・・しっかり除けたいと思います♡

リメイクポイント

絹の赤い八掛をポケット口と、袖口の裏にあしらいました。

布の素材が違うので縫いにくいのですが、ポイントのために「幅」に気をつけながら配置しました。

赤い八掛といっても、何十種類もの「赤」があります。

着物地に合うような「赤」を選びました。

袖の「赤」も、ちらっと見える江戸の粋を意識して、裏に配置しました。

この着物地はとても柔らかく、着るだけでたおやかで素敵なウェーブができるのですが

意外に縫いやすくしっかりとしていて助かりました。

柔らかい着物地は、縫い目に凹凸が出やすいのです。

でもその凹凸が、着物リメイクの味でもあるのですよね

この着物地は色も模様も主張しすぎず、無地と違う面白みがあります。

地味かなー、面白みがないかなーと最初は思ったのですが、とんでもなかったです。

着物って、すごい・・・

江戸小紋の奥深さ、素晴らしさを体感することができました。